見習い樹木医の日々是勉強

樹木に発生する病害虫を診断できるよう、日々勉強しています。

ケヤキの葉がかじられて…(ヤノナミガタチビタマムシ?)

 近所の公園に立っているケヤキの葉がかじられていました。

 

<症状と診断結果>

写真のようにケヤキの葉がかじられているのを見つけました。

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さらに、葉の上に小さな甲虫(体長2mm程度)を見つけました。

アップにして撮影したのが下の写真です。

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この甲虫、たぶん、ヤノナミガタチビタマムシだと思います。

 

ヤノナミガタチビタマムシの成虫と幼虫はいずれもケヤキの葉を食害します。

成虫の特徴は、

  • 体長2.6〜4.2mm
  • 体形は短大で卵形
  • 上翅は褐色の短毛で覆われ、その中に3本の波形銀白色の横帯がある

です。間違いなさそうですね。

 

ヤノナミガタチビタマム成虫による被害の特徴としては、

  • 開葉期と夏〜秋の2回、葉脈を残して葉を摂食
  • 摂食された葉は網目状になる

が挙げられています。

 

でも、今回の症状食害痕、網目状ではないように見えます(一番上の写真)。

実は、葉の裏側に体長2cm程度の緑色のサナギが付いていました。

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もしかして葉をかじった犯人はこの虫かも?

 

 

このサナギ、駆除せずに羽化するのを待ってみようと思います。

うまく羽化し、虫の名前がわかってから診断し直しです。

 

ヤノナミガタチビタマムシについては下記の記事をご覧下さい。

kodachi-treedoctor.com