先日近所の散歩道を歩いていると、道端の街路樹(ヒラドツツジ)の葉にかすり状の退色を発見しました。
<症状と診断結果>
下の写真のように、ツツジの葉が退色し、かすり模様になっていました(1月中旬)
葉の裏には黒い粒粒がいくつも付着していました。
これは吸汁性害虫の吸汁痕と糞では?
早速本で調べると、ツツジの葉から樹液を吸う虫としてツツジグンバイ、ツツジアブラムシ、ツツジコナジラミ、ツツジコナカイガラムシが載っていましたが、この症状はツツジグンバイによるものと診断しました。
ツツジグンバイによる被害症状としては、
- 夏から秋にかけて、葉が白く斑点状に退色・かすり状になり、落葉
- 葉裏に脱皮殻と黒い円形タール状の糞が付着
- 葉裏はさびたように褐色に変色
- 高温・乾燥の年に多発
が挙げられています。
今回の症状では
- 葉表が白く斑点状に退色・かすり状
- 葉裏に黒い円形タール状の糞
- 葉裏に褐色に変色がわずかに認められる
でした。
ツツジグンバイは葉の重なり合った間や落葉の下などで成虫越冬するとのこと。今回は確認しませんでしたので、次回は越冬成虫を探してみます。
<防除方法>
防除方法としては
- 葉色に注意し、色抜け症状が見られたら葉裏を観察し、成虫・幼虫を捕殺
- 春先から秋まで、葉裏を観察し、見つけ次第殺虫剤を散布
などの方法があります。
この被害に使用できる殺虫剤は
- MEP
- アセフェート
- エトフェンプロックス
などなど、たくさんありますね。
ツツジグンバイの詳細については下記の記事をご参照ください。