庭で育てているレモンの葉に白っぽい線をみつけました。
<症状と診断結果>
下の写真のように、レモンの新葉に曲がりくねった白色の線模様ができていました(6月中旬)。
線状の模様は葉の両面にありました。
上は葉表、下は葉裏の様子です。
線の先を探して観察すると・・・、いました葉の中に。これが犯人ですね。
アップで撮影したい写真が下です。
表面の薄い皮を剥ぐと、中から綺麗な緑色の幼虫が現れました。
アップにしたのが下の写真です。
犯人はミカンハモグリガ。通称エカキムシとも呼ばれています。
今回は葉表に1匹、葉裏に1匹いました。
1枚目と3枚目の写真に見られる黒い筋はこの幼虫が排出した糞です。
ミカンハモグリガによる被害の特徴は以下のとおり。
- 本種は年5〜7回発生する
- 7〜9月の新葉が展開する時期に被害が目立つ
- 幼虫が葉の中に潜り、葉表と葉裏を残して、葉肉を食べる
- 食害部は半透明の線になり、葉の生育が妨げられる
- 新葉のほか、新梢や果実にも被害は発生する
- 被害を受けた葉にコナカイガラムシが発生することがある
- 食害部分からかいよう病が侵入することもある
<防除方法>
防除方法としては
- 見つけ次第、線の先端部分にいる幼虫を指で潰す
- 幼虫の発生初期に殺虫剤を樹全体に散布する
などがあります。
使用できる殺虫剤としては
- ベルメトリン乳剤
- エトフェンプロックス乳
- クロチアニジン水溶
- エトフェンプロックス乳
- ジノテフラン液剤
など、多数あります。
レモンは果実を食しますので、使用時期に十分注意して使用し、できるだけ農薬を使用しない防除に心がけましょう。
ミカンハモグリガの詳細については下記の記事もご参考にしてください。